2025/04/25

【報道・発表】野鳥における高病原性鳥インフルエンザ発生状況について (陽性確定 鹿児島県奄美市)(環境省)2025/04/23

報道発表】

野鳥における高病原性鳥インフルエンザ発生状況について (陽性確定 鹿児島県奄美市)

 2025年04月24日
環境省沖縄奄美自然環境事務所

 https://kyushu.env.go.jp/okinawa/press_00122.html

鹿児島県奄美大島奄美市で令和7年4月19日(土)に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)に基づく国内希少野生動植物種に指定されているハヤブサの衰弱個体1羽が収容され、同日中に簡易検査を実施したところ、A型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が確認されました。(4月20日報道発表)
 これを受けて、個体回収地点の周辺10km圏内を野鳥監視重点区域に指定するとともに、国立研究開発法人国立環境研究所で遺伝子検査を実施していましたが、同年4月24日(木)に高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出された旨の報告がありました。
 本事例は、奄美大島で1例目の野鳥における高病原性鳥インフルエンザの確認事例となります。 引き続き、野鳥監視重点区域内の野鳥の監視を強化していきます。

 

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【報道】

奄美大島初の鳥インフル感染確認 衰弱したハヤブサから検出 遺伝子検査で確定

2025年04月25日

南海日日新聞社

https://www.nankainn.com/news/p-economy/%E5%A5%84%E7%BE%8E%E5%A4%A7%E5%B3%B6%E5%88%9D%E3%81%AE%E9%B3%A5%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%A2%BA%E8%AA%8D%E3%80%80%E8%A1%B0%E5%BC%B1%E3%81%97%E3%81%9F%E3%83%8F%E3%83%A4 

県は24日、奄美市で回収されたハヤブサ1羽から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。ハヤブサは19日、衰弱した状態で見つかり、県の簡易検査で陽性だったため、国立環境研究所で遺伝子検査を実施、感染が確認された。奄美大島での感染確認は初めてとなる。

県は感染が確認されたことを受け、ハヤブサの回収地点の周辺半径10キロ圏内を対象とした環境省の野鳥監視重点区域の指定を5月17日まで継続することを決めた。

指定区域では19日以降、県や関係自治体の職員らが他に弱ったり死んだりしている野鳥がいないかパトロールするなど監視体制を強化しているが、これまでに、鳥インフルエンザ感染が疑われる事例の報告はなく、検査を行った検体もないという。

県によると、県内で野鳥の鳥インフルエンザが確認されるのは、3月26日以来、今シーズン(2024年11月以降)53例目。ハヤブサ以外では、出水市に飛来するナベヅルとマナヅルがほとんどという。


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【報道】

韓国の猫、高病原性鳥インフルエンザ確定…死亡の38匹のうち2匹に症状

 発信地:韓国 [ 韓国・北朝鮮 ]

https://www.afpbb.com/articles/-/3474881 

【07月30日 KOREA WAVE】ソウル市龍山区(ヨンサング)のある動物保護所で飼われていた猫2匹が、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)に感染したことが確認された。韓国で猫が高病原性AI陽性判定を受けたのは2016年12月以来。

農林畜産食品省は25日、先に申告された疑い事例2件を全て調査した結果、いずれも高病原性AI(H5N1型)と陽性判定されたと発表した。この動物保護所では猫が高熱と食欲不振などの症状を見せて死亡した。

この保護所では猫40匹を飼っており、このうち38匹が死亡したという。38匹のうち2匹が生前呼吸器不全症状を見せて動物病院を訪れ、この猫2匹から検体を採取して高病原性AIに感染したという事実が判明した。

同省関係者は「現在、死亡した猫のほとんどの死体は焼却され、追加の検査は難しい」と述べた。ただ、この保護所は密閉された空間で猫同士の接触が多かったとされ、死亡した猫がみな、高病原性AIに感染した可能性が高いと推定される。

 

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韓国でペットフードから高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)検出

https://keibyo.jp/archives/12770 

韓国農林畜産食品部は,2023/08/04に,京畿道金浦市で2023/07/05に製造されたペットフードから高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)が検出されこと,同工場で2023/05/23~08/01に製造されたペッドフード2銘柄の廃棄処分と,それを食べたネコの緊急予察を実施中であること等を発表しました。

 

 

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高病原性鳥インフルエンザ H5抗原が検出されたキャットフードの回収情報-韓国・情報提供-

農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課

http://www.famic.go.jp/ffis/pet/obj/chuui20230803.pdf

 

 

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韓国で野生哺乳類から鳥インフルウイルス初検出、感染した鳥類を捕食したか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.03.19 06:41

https://japanese.joins.com/JArticle/331357?sectcode=400&servcode=400

韓国で初めて野生哺乳類から鳥インフルエンザウイルスが検出された。韓国環境部と国立野生動物疾病管理院は18日、全羅南道(チョンラナムド)和順(ファスン)の貯水池近くで16日に住民の申告により発見されたヤマネコ(絶滅危機野生生物2級)の死体を検査した結果、H5型の鳥インフル抗原が検出されたと明らかにした。

高病原性の有無は現在進行中である精密調査を通じて2~3日中に確認できるものとみられる。国立野生動物疾病管理院のイ・スウン疾病研究チーム課長は「結果が出なくはわからないが、通常鳥インフルにかかって死んだ場合は高病原性であることが多い」と話した。環境部は鳥インフル抗原が検出された直後に関係機関に通知し、緊急防疫措置を実施した。当局はヤマネコが鳥インフルに感染した鳥類を捕食する過程でウイルスに感染したと推定する。申告した住民が発見した時にヤマネコはすでに力なく倒れており、野生動物救助センターに移されてすぐ死んだためだ。

鳥インフルの亜種であるH5N1ウイルスが世界的に流行する中で、各国で哺乳類感染が続き防疫当局が緊張している。哺乳類への感染が頻繁に起きればウイルスが人体に感染できるまで進化しかねないためだ。世界動物保健機関(WOAH)によると、欧州、北米、南米、日本などで発見された感染事例は2022年に111件、2023年に271件、2024年に100件だった。

昨年米テキサス州の農場では乳牛がH5N1に感染した後、農場スタッフがウイルスに感染した事例もある。国立野生動物疾病管理院は2023年から全国の主要渡り鳥飛来地付近で死んでいるのが見つかったり救助されセンターに運ばれてきた野生哺乳類の鳥インフル感染を検査してきた。これまで検査した355件はいずれも陰性だった。

 

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速報 ラッコの死骸から高病原性鳥インフルエンザウイルス確認 ラッコの感染確認は国内初 海鳥と生息地が重なっていることが影響か 北海道浜中町

配信HBC

https://news.yahoo.co.jp/articles/c91951c6ba86620ce73f64fdc778fe6c512cf100

 北海道浜中町で回収されたラッコの死骸から、高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたことがわかりました。 ラッコから鳥インフルの感染が確認されたのは国内初だということです。

(中略)

北海道によりますと、2024年秋からの高病原性鳥インフル感染確認は101件となっていて、今シーズンは北海道東側の海鳥の感染が多いということです。 


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なぜ?海鳥約600羽・アザラシ6頭の死骸が…野鳥やアザラシに“高病原性鳥インフルエンザウイルス”感染拡大「渡り鳥から…感染したのではないか」北海道内4月に入り野鳥の感染急増-半数以上が根室地方(北海道ニュースUHB TimeLine)

https://video.yahoo.co.jp/c/18124/44e59bc6bdffca0e78a05feb09b7c66e1fdb635e

 北海道ニュースUHB TimeLine 2025年5月3日(期限5月4日まで)

 海鳥約600羽、アザラシ6頭の死骸が見つかりました。
 根室市の野鳥で高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染が拡大。
 いったい何が起きているのでしょうか。
 充血した目。ぼんやりと砂浜に横たわるアザラシ。
 「4頭のアザラシが漂着しているのが見つかって、そのうちの1頭は生きた状態。打ち上っていて衰弱をしていた」(根室市歴史と自然の資料館の外山雅大学芸員)
 この約1時間後にこのアザラシは死にました。
 いったい何が起きているのでしょうか。
 「バードウォッチャーの人が観察中に、いきなり目の前でカモメが倒れた。(見つかった鳥の死骸は)5月2日の時点で593羽」(外山さん)
 見つかったのはアザラシ6頭、海鳥など593羽。
 大量の死骸が見つかったのは根室市です。
 地元の学芸員などの調査グループによりますと、市内の桂木地区で海鳥200羽以上、アザラシ4頭。
 長節地区でも見つかっています。
 このアザラシを含む死骸の一部を調べたところ。
 「鳥インフルエンザの検査で陽性が出てきた」(外山さん)
 北海道では4月に入り野鳥の高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染確認が急増。その半数以上が根室地方での海鳥による感染です。
 なぜ突然増えたのでしょうか。
 「(Q:なぜ根室で感染が拡大しているのか?)渡り鳥から地元に生息している鳥に
感染したのではないか。(Q:なぜアザラシが鳥インフルに感染?)鶏のフンに触れたり、はっきりと確かめられているものではない」(根室振興局環境生活課の浅井康孝課長)
 これから繁殖期を迎え、感染の広がりが心配される海鳥。
 通常、人への感染はないものの、北海道は死んだ動物に触れないよう注意を呼び掛けています。

 

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<国内初、アザラシが"鳥インフル"感染>北海道根室市で見つかったゼニガタアザラシの2頭の死骸から「高病原性鳥インフルエンザウイルス」検出…感染経路は不明・回収地点付近では野鳥の感染も確認

配信 北海道ニュースUHB

https://news.yahoo.co.jp/articles/b4b44eef81eec396b1ddd708df15b6290a068add

 専門家コメント 岸田直樹(感染症専門医/感染症コンサルタント/北海道科学大学客員教授)

高病原性鳥インフルエンザは“鳥の病気”の看板をほぼ外し、ヒト社会の門前まで迫っています。近年、アザラシ・キツネに加え昨年は大量のウシ感染が米国で確認され、哺乳類集団内で拡散する能力を着実に強化しています。「哺乳類適応=ヒトへの爆発的伝播」への階段を一段ずつ上がっている状況です。そして、今回の事例のように、日本という身近な場所で、国内として新しい哺乳類の事例発生、というのが着実に近づいているサインでもあります。地球上でヒトの次に多い哺乳類であるウシ・ブタで流行が定着すれば、パンデミックは“もし”ではなく“いつ”の段階になります。まず最初のブレーキは鳥での火種を徹底消し込むこと。迅速な殺処分と発生源封鎖ができればよいのですが、世界各地でそれが徹底できているとは言い難い状況です。根室納沙布岬への道は、時々マラソンコースで走っていてとても身近な場所です。たまにラッコがいて、感染しないか心配です。


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広がる高病原性鳥インフル…アザラシ、ラッコにも拡大、海鳥との生息地が重なり感染か ばんえい競馬では馬インフルでレース中止に、ワクチン接種で重症ならず

 2025年5月13日HBC北海道放送

 

(下記は抜粋,詳細は上記URLをご覧ください)

北海道大学大学院獣医学研究院(獣医学専攻)迫田義博教授 「鳥インフルエンザウイルスを持っている鳥の数、そして種類が多い。ウイルスとしては(その種感染してる動物を殺さずにとにかく移りやすいウイルスに変異していくわけですよね。ウイルスまみれの岩場とかをアザラシだとかラッコが共有することによって、偶発的な感染が起きていると。犬や猫への感染ってのはこれ諸外国で既に報告されてるんですね。ワンちゃんがそういう死体とかを直接触ったりかむことがないよう、注意が必要」

(略)

北海道帯広市のばんえい競馬では、4月25日に3頭の競走馬が「馬インフルエンザ」に感染したことが確認され、レースが中止に。 その後、およそ800頭いる競走馬のうち、半数にあたる420頭ほどに発熱や鼻水などの症状が出ていましたが、減少傾向になり、17日からようやくレースを再開できることになりました。

 (略)

私たち、数年前に新型コロナのパンデミックを経験しているので…みんなでしっかりと衛生レベルを高めていくと、そこで止めることができるということで、動物と人との交流もルールを守れば広がって行かないと思われます。 そのため、基本的には弱っている動物には絶対に近寄らない、触らない。ペットも含めて、徹底していきましょう。 




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家畜の病気を防ぐために

農林水産省
更新日:2025年4月23日

https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/ 

 

飼養衛生管理指導等指針について

2025年4月18日強化

https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/sidou_sisin.html

https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/attach/pdf/sidou_sisin-3.pdf

⦅E⦆野生動物への対策強化
(1)都道府県、市町村及び関係団体は、地域の関係者と協力し、野生動物の捕獲や、
清浄性又は浸潤状況を確認するための野生動物の検査のほか、食品残さ等を介した
野生動物への感染
を防止するためのゴミ箱や看板の設置等の適切な対策を総合的に
推進することが重要である。


(2)家畜の所有者等は、野生動物が隠れる場所をなくすよう、衛生管理区域周囲の除
草その他の必要な措置を講ずるとともに、衛生管理区域並びに畜舎及び飼料倉庫、
堆肥舎等の関連施設に野生動物が侵入しないよう、防護柵、防鳥ネットの設置等、
家畜の飼養農場が置かれた状況を踏まえた効果的な対策を講ずることが重要である。 


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奄美の発見地点10km圏内が野鳥監視重点区域に指定されました.2025年4月19日付

鹿児島県 令和6-7年鳥インフルエンザ情報(随時更新)

鹿児島県 野鳥監視重点区域(2025年4月19日指定)

環境省 高病原性鳥インフルエンザに関する情報
現在はレベル3



 

 

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米で広がる鳥インフル、飼いネコ感染リスクに警戒強まる

北米

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23F0H0T20C25A1000000/

ニューヨーク=西邨紘子】米国で高病原性(H5N1)鳥インフルエンザが家畜や動物に流行する中、飼いネコへの感染に当局が警戒を強めている。ネコはイヌに比べ鳥インフルが重症化しやすく、死亡率が高い。屋内飼いのネコは飼い主との距離が近く、ヒト感染の経路となるリスクも指摘されている。

(中略)

過去の流行でネコ科の動物からヒトに感染した例が報告されていると指摘し、飼いネコや自らを鳥インフル感染から守るため(ウイルス感染したネズミや鳥,生乳や生食フードを食べてなどの感染を避けるために)「監視なしでネコを屋外に出す時間を制限するなどの予防策が必要だ」と助言している。



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“生食”ペットフードに潜む危険、米国では鳥インフルで猫が死亡

ペットの健康にいい証拠は不十分なうえリスクは明らか、米獣医師会は非推奨

2025.04.03 National Geographic
 
 
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鳥インフルエンザで甚大な被害、米国で今何が起こっているのか

ニワトリや乳牛で感染が拡大、乳牛に毒性の強い株も、ヒトでの危険性や安全対策は

 

最近、米国で鳥インフルエンザ(H5N1)による猫の死亡が相次いで報告され、愛猫家たちの間で大きな関心と懸念が広がっています。

AP News 2025/01/11, Los Angeles Times, New York Post 2025/03/15 

🐱 愛猫家の反応と懸念

カリフォルニア州サンバーナーディーノのジョセフ・ジョーネルさんは、2匹の猫が生肉入りの生乳を摂取した後に死亡し、3匹目の猫が入院を余儀なくされました。彼は、ペット用生乳の製造元であるRaw Farmに対し、獣医費用などの補償を求める訴訟を検討しています 。​AP NewsLos Angeles Times+2Los Angeles Times+2AP News+2

ニューヨーク市では、8ヶ月齢の子猫がH5N1ウイルスに感染し、数日後に死亡しました。この子猫は、感染が疑われる生肉入りのペットフードを摂取していたとされています 。​New York Post

オレゴン州では、同様の理由で2匹の猫が安楽死させられ、野生の鳥から感染した可能性が指摘されています 。​

これらの事例を受けて、愛猫家たちはSNSやフォーラムで情報を共有し、ペットフードの安全性や感染予防策について活発に議論しています。特に、生肉や未加熱の乳製品を避けることが推奨されており、加熱処理されたペットフードへの切り替えが広がっています。


🛡️ 専門家からのアドバイス

専門家は、以下の予防策を推奨しています:

  • 生肉や未加熱の乳製品をペットに与えない。

  • 屋外での猫の放し飼いを避け、屋内飼育を推奨。

  • 感染の兆候(食欲不振、呼吸困難、けいれんなど)を見逃さず、早期の獣医受診を心がける。

  • ペットフードの製造元や原材料の情報を確認し、安全性を確保する。

これらの対策は、猫の健康を守るために重要です。


🔍 まとめ

米国での猫の鳥インフルエンザ感染による死亡は、ペットフードの安全性や飼育環境への関心を高めています。愛猫家たちは情報を共有し合い、予防策を講じることで、愛猫の健康を守ろうとしています。

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Editorコメント

上記のとおり,鳥インフルエンザ感染においても,イエネコ自体への感染が認められ,イエネコが感染源として感染伝播や拡大に寄与している可能性も考えられます.また上記専門家のとおり,「鳥の病気」から「哺乳類の病気」と進みつつあり,やがて「人間への病気」へも時間の問題とのこと.

家畜への感染予防のためには,上記のように,家畜の飼養衛生管理指針に基づく対策強化が実施されています.

イエネコから他の動物(人間も含む)への感染事例として,これまでにトキソプラズマ症がありました.鳥インフル感染も含めて,やはり「野放しイエネコ」の存在は問題です.イエネコは完全室内飼養が必須で人としての常識です.

以上