2026/08/02

【公表】総務省「野生動物による被害防止対策に関する調査 <結果に基づく通知」2026年7月31日

 

総務省「野生動物による被害防止対策に関する調査
<結果に基づく通知>」

 2026年7月31日
 
(掲載URL) 
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/hyouka_260731000191453.html
 
<背景>
近年、人口減少・少子高齢化等に伴う里山利用の縮小や耕作放棄地の拡大等により、野生動物の生息数が増加するとともに生息範囲が拡大し、農林水産業や生活環境への被害、生態系への深刻な影響が続いています。このような中、国は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14 年法律第88 号)を平成26 年に改正し、生息数が著しく増加又はその生息範囲が拡大している鳥獣については、積極的な捕獲による個体群管理等を行い、適正な生息状態に誘導するなどの取組を進めています。
しかしながら、指定管理鳥獣の捕獲等を担う狩猟免許所持者の減少や高齢化、専門的な知見を有する地方公共団体職員の不足等の状況もみられることから、関係機関の連携や被害防止に取り組む関係者の業務負担の軽減等を着実に進めることが求められています。
こうした状況を踏まえ、野生動物による各種被害の防止を推進する観点から、指定管理鳥獣の管理強化に向けた取組状況等を調査しました。

<調査結果>
今回、都道府県及び市町村を調査したところ、以下のような実態が明らかになりました。
◯ クマの広域的な個体群管理について、関係都道府県で構成される協議会による対策が進まず、国からの支援を求める声あり
◯ ニホンジカ侵入初期段階にある都道府県において、隣接都道府県との連携した対策が進んでいない
◯ 狩猟禁止となる都道府県指定鳥獣保護区におけるニホンジカ等の指定管理鳥獣に対する捕獲圧が不十分
◯ 市町村がニホンジカ等の捕獲を行う場合の申請・許可手続の簡略化により、職員の負担を軽減し、限られた体制を被害防止対策に活用する余地あり

このため、環境省、農林水産省に対し、広域での生息動向の把握・分析等や捕獲等の実施に向けた調整など、関係都道府県の連携促進に向けた支援を行うことなどを求めました。
また、本調査で収集した情報については、クマ被害対策パッケージ(令和7年11 月クマ被害対策等に関する関係閣僚会議決定)等に資するため、環境省等に対し、令和7年11 月に事前提供しています。
 
 
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総務省行政評価局.2026. 野生動物による被害防止対策に関する調査結果報告書.

 
概要 
 
 
目次
 
第1 調査の目的等 .........................................................1
第2 調査結果
1 制度概要
⑴ 指定管理鳥獣の管理に関する制度概要等 ................................ 2
⑵ 調査の視点及び報告の構成 ............................................ 22
⑶ その他 ..............................................................23
2 クマの管理強化に向けた取組
⑴ 広域的な個体群管理の推進 ............................................ 25
⑵ ゾーニング管理等の実施状況 .......................................... 49
⑶ 過度な苦情等への対応状況 ............................................ 60
3 ニホンジカの広域的な個体群管理の推進 ................................. 67
4 指定管理鳥獣の捕獲等の着実な実施
⑴ 指定管理鳥獣の捕獲等の実態 .......................................... 75
⑵ 鳥獣保護区制度の適切な運用 .......................................... 80
⑶ ニホンジカ等の捕獲従事者に対する補償 ................................ 95
⑷ 認定鳥獣捕獲等事業者の活用状況 .....................................105
⑸ 指定管理鳥獣の捕獲等に関する手続 ...................................111

2026/07/26

【プレスリリース】ネコ科動物を終宿主とする寄生虫「トキソプラズマ」感染が,奄美大島のアマミヤマシギで初確認 / 日本獣医生命科学大学 2026/06/30

プレスリリース「世界自然遺産・奄美大島にすむ希少鳥類に、寄生虫「トキソプラズマ」の感染を初確認 

日本獣医生命科学大学」2026/06/30

https://www.nvlu.ac.jp/news/20260616-01.html/

 【新着論文】ネコ科動物を終宿主とする寄生虫「トキソプラズマ」感染が,奄美大島のアマミヤマシギで初確認

論 文 名:
Toxoplasma gondii infection in the endangered Amami Woodcock,Scolopax mira (Aves:Charadriiformes)
(和訳)絶滅危惧種アマミヤマシギScolopax mira(鳥綱:チドリ目)におけるToxoplasma gondii感染
著  者:

鈴木 遼太郎1)、常盤 俊大2)、伊藤 圭子3)、鳥本 亮太4)、新屋 惣5)、播谷 亮1)、山本 昌美1)※、吉村 久志1)

1. 日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医保健看護学科・病態病理学研究分野
2. 日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医学科・獣医寄生虫学研究室
3. 奄美いんまや動物病院
4. ゆいの島どうぶつ病院
5. 奄美野生動物医学センター
責任著者
掲載雑誌:
International Journal for Parasitology:Parasites and Wildlife,2025 28:101135.
Elsevier
doi: 10.1016/j.ijppaw.2025.101135.

研究内容:

東京から南西へ約1,300kmに位置する奄美大島は、アマミノクロウサギやルリカケスなど、多くの固有種が生息する亜熱帯の島です。豊かな自然が残る一方で、島の野生動物は人間活動による様々な影響を受けています。私たちの研究チームは、奄美大島の動物病院や環境省の施設と連携し、救護された傷病動物や自動車事故などで死亡した動物を対象とした病理学的研究を進めています。このたび、中琉球の固有鳥類であるアマミヤマシギにおいて、寄生虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)の感染を初めて確認しました。

本研究では、自動車事故などの原因で死亡したアマミヤマシギを島内各地から収集し、遺伝子検査と組織検査の2つのアプローチにより、トキソプラズマの感染状況を調べました。その結果、調査した個体のうち2個体の脳からトキソプラズマの遺伝子が検出されました(感染率9.1%)。このうち1個体では、免疫組織化学検査と透過電子顕微鏡を用いた解析により、心臓の筋肉の細胞内にトキソプラズマが確認されました。

トキソプラズマは、哺乳類や鳥類に感染する単細胞の寄生虫です。この寄生虫は生活環を完結させるためにネコ科動物への感染が必要であり、ネコの糞とともに排出された虫体が、経口的に様々な動物に感染します。奄美大島では、持ち込まれたイエネコの野生化が確認されており、本研究の結果は、野外でネコからアマミヤマシギにトキソプラズマが感染している可能性を示しています。

アマミヤマシギは、「国内希少野生動植物種」に指定され、国の保護対象となっている鳥類です。今回感染が確認された2個体では、感染による明らかな生体への負の影響は認められませんでした。しかし、調査集団には様々な偏りが含まれる可能性があるため、本種への健康影響については、今後も慎重に評価していく必要があります。

本研究の実施に当たり、「バードリサーチ調査研究支援プロジェクト」よりご支援を頂きました。寄付をいただいた35名の支援者のみなさまに厚く御礼申し上げます。

(文責:鈴木遼太郎)

 

 

2026/07/23

【報道】飼い主がいないネコが「SFTS=重症熱性血小板減少症候群」に感染 地域に住み着いたネコの元気がなくなり、住民が動物病院に連れていき判明 マダニが媒介か(山陰放送,2026年7月23日)

 

【報道】飼い主がいないネコが「SFTS=重症熱性血小板減少症候群」に感染 地域に住み着いたネコの元気がなくなり、住民が動物病院に連れていき判明 マダニが媒介か

山陰放送

2026/06/30

【発表・報道】生態系対策、イエネコ追加へ 環境省、希少種の捕食などで 共同2026/06/28

 【発表・報道】生態系対策、イエネコ追加へ 環境省、希少種の捕食などで

共同2026/06/28

 https://news.yahoo.co.jp/articles/db04ddc0904f9d56de72ab42c8bfb5d283e1626a

 概要(詳細は上記URLを)

 

環境省と農林水産省が、生態系に影響を及ぼすため対策が必要な「生態系被害防止外来種リスト」改定で、従来は野生に限っていたイエネコの対象を広げ、人に頼って生きる「野良猫」(ノラネコ)や「飼い猫」(カイネコ)も含める方向で最終調整していることが28日、分かった。

屋外で不適切に餌付けされた猫などが離島で希少動物を食べたりしているため。感染症を媒介する恐れも指摘される。従来は野生猫だけを「ノネコ」として掲載していたが、猫は種名で一括して「イエネコ」とする。 

 

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この記事や他の記事から,下記のように説明できる.

 

改正外来種リスト:対象種の動物名(標準和名)を「イエネコ」を使う.従来からリスト掲載種名は標準和名を使っていて,これに統一したと言える.


従来の外来種リスト:従来は動物名を「ノネコ」とし,イエネコの野生化したものとしていた.しかし,外来種として問題となるのは,屋外に居るイエネコ屋外へ自由に放浪できるイエネコである.これは,リストに掲載されている他の種においても,屋外に居る個体は外来種として問題となると,同様の扱いと言える.

 

改正理由屋内で適切に飼育されているカイネコは防除の対象外.

このため,むやみに外に出したり、遺棄したりしないよう管理徹底が求められている.

法的拘束力はなく、国民に注意喚起する意味合いが大きい。 

 

 

【Editorコメント】 

イエネコは,屋外で自由に行動すると,在来の野生動物を捕食したり,SFTSなどの感染症を人に媒介したりすることがあり,「身近な侵略的外来種」として地域の自然環境に悪影響を及ぼすことがあります。大切な家族の一員のイエネコです.「完全室内飼育と適正飼養」が、いまや新しい飼い方のスタンダードになっています.

 

下の図も参照にしてください.