わが国の島嶼などの在来希少種や生態系に影響をあたえる外来種問題として,イエネコFelis catus問題を考える研究会です.イエネコの適正飼養,適正管理,適切対策などによって,島や地域の在来種や在来生態系・生物多様性が保全されることを考える研究会です.
2024/02/29
『報道』根絶宣言9月ごろに マングース防除事業検討会 奄美大島(南海日日新聞2024年02月28日ほか)
2024/02/23
【論文・報道】野外イエネコの食事に関する世界的な総合的評価論文とNew York Times記事
原著論文
タイトル:A global synthesis and assessment of free-ranging domestic cat diet
(和訳:野外イエネコの食事に関する世界的な総合的評価)
掲載誌:Nature Communications. Published on 12. December 2023
https://www.nature.com/articles/s41467-023-42766-6
著者:Christopher A. Lepczyk, Jean E. Fantle-Lepczyk, Kylee D. Dunham, Elsa Bonnaud, Jocelyn Lindner, Tim S. Doherty and John C. Z. Woina.屋外で放浪するイエネコ(野外イエネコ, Felis catus)が,屋外で何を食べているのかについて,公表データに基づき世界的に評価した論文が発表されました.
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The New York Timesがこの論文の解説記事を掲載し,その和訳が東洋経済ONLINEに掲載されましたので,本Editorなりの解釈で概要を以下に紹介します.詳細はURLをご覧ください.
記事
The New York Times
By Catrin Einhorn
Dec. 12, 2023
https://www.nytimes.com/2023/12/12/climate/cats-nature-biodiversity.html
Free-ranging cats hunt or scavenge more than 2,000 species, some of them imperiled, according to a new study. A study published on Tuesday in Nature Communications found that almost half of the species eaten by cats were birds, followed by reptiles, mammals and insects.
本紹介記事では,この論文の概要として,屋外で放浪するイエネコ(野外イエネコ, Felis catus)により狩られ,死体を漁られている動物は2,000種以上の動物で,そのほとんどは絶滅危機に瀕する種であったことを述べ,食べられている種の半数以上は鳥類で,残りは爬虫類,哺乳類および昆虫であったと述べている.さらには本記事では,屋外イエネコをどうするかも解説しています.下記の翻訳記事で述べました.
東洋経済ONLINE
イエネコは想像以上にあらゆるものを食べており,オオカバマダラやアオウミガメを含む350種近くが、絶滅危惧種または絶滅の危機に瀕する種に指定されている.
屋外ネコをどうするか? の現状
最も深刻な論争:膨大な数の屋外イエネコをどうするか?里親の見つからないイエネコをどうするか?を下記のように整理して述べています.
1.TNR(捕獲・不妊去勢・返還trap-neuter-return)は,愛護団体などの提唱により,行政などが実施したりしている.しかし,集団に対して,継続的で高い割合の数のイエネコを処置しないと,効果は限定的になる.(Editor補足: 集団の繁殖を抑制できるが成獣個体は残る.繁殖可能個体が発生すると,集団の数は増えていく)
2.一方で,屋外イエネコに餌を与えて数を増やしてしまう事例もある.イエネコが自由に屋外を出歩くことを喜ぶ人もいる(Editor補足:撮影や映像,放送でも).
3.しかし,科学的根拠から,屋外イエネコは「侵略的外来種」に指定され,野生動物と同様に駆除が推奨され,ペット飼養の条例強化や屋外イエネコへの給餌を禁止する法律も整備されている.(Editor補足:日本でも常識化)
2024/02/11
クロウサギ増え交通事故多発 啓発強化へ、農業被害対応も 希少野生生物保護増殖検討会(南海日日新聞社)
配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f6f7061592f470641ae741ed423051c32e8a6a6
以下は概要です.詳細は上記URL参照してください(by editor)
環境省奄美希少野生生物保護増殖検討会(座長・石井信夫東京女子大学名誉教授、委員6人)の会合が2024年2月9日に奄美市役所開催された。保護増殖事業として,アマミノクロウサギ,アマミヤマシギおよびオオトラツグミの3種が指定されている.
国の特別天然記念物アマミノクロウサギの個体数は近年増加傾向の一方、交通事故が多発している状況が報告された。次期実施計画案では、放し飼いのペットや山中で野生化したノネコを含む「屋外ネコ」への対策強化、クロウサギによる農業被害対策なども盛り込んだ。
アマミノクロウサギ、アマミヤマシギ、オオトラツグミの保護増殖事業次期実施計画(24年度~33年度)の策定方針が示され、種の存続に影響を及ぼす減少要因の除去・緩和対策と生息状況把握の手法確立に向けた取り組み案について出席者が意見を交わした。
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奄美新聞社2024年2月9日
https://amamishimbun.co.jp/2024/02/09/48552/
TBSNewsDIG 2024年2月9日(金) 19:11
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/992227?display=1
読売新聞オンライン2024/02/10 15:12
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240210-OYT1T50007/
MBC南日本放送2024/02/09 19:10
https://www.mbc.co.jp/news/article/2024020900069836.html
NHK鹿児島NEWS WEB月 2024年02月09日15時09分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20240209/5050025984.html
2024/02/09
「報道」連携して希少種保護へ 官民14機関が対策会議 南海日日新聞2024年2月7日