2022/12/18

報道「奄美希少野生生物保護増殖検討会2022年12月16日開催」

 報道

南海日日新聞12/17(土) 13:01配信
「クロウサギ大幅増と算出 絶滅危険度引き下げ視野に 環境省、推定値見直し 奄美大島・徳之島」

https://news.yahoo.co.jp/articles/8f2a177a11674d55d7864bd6c03db6f72a988b3d

 
奄美新聞12/17(土) 11:20配信
「鹿児島県・アマミノクロウサギ大幅増 推定生息数、最大約4万匹 ロードキルなど新たな課題への指摘も 希少野生生物保護検討会」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9e7b378deedee9fe527c95b226b1687fbd74e0d

共同通信12/17(土) 10:49配信
「クロウサギの生息数増加、奄美 捕食動物の駆除が功を奏す」
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf60b87820114bb37710593702f349bcb8a820e4

南日本新聞社12/17(土) 10:04配信
「奄美大島・徳之島のクロウサギ生息数が回復 推定で03年5000匹→21年3万9000~1万1000匹 改善した理由は? 環境省調査」
https://news.yahoo.co.jp/articles/325187e6eef3a5700008405699151eb4a9dfa370


ほか

2022/12/12

報道「アマミノクロウサギ飼育施設整備へ 大和村でシンポジウム 世界に誇る島の自然発信」

南海日日新聞

配信

 奄美の世界自然遺産登録1周年を記念した「アマミノクロウサギシンポジウム」(鹿児島県大和村など主催)が10日、大和村防災センターであった。奄美大島と徳之島だけに生息するアマミノクロウサギについて、島内外の研究者らが生態や交通事故など保護上の課題のほか、クロウサギによる農業被害など多角的に報告。同村で2025年度に開館予定の「アマミノクロウサギ研究飼育施設(仮称)」について、「生態を解明して被害対策につなげて」「世界に誇る島の自然を発信できる施設に」と新たな拠点の誕生に期待を寄せた。

(以下略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/8f2a177a11674d55d7864bd6c03db6f72a988b3d

2022/11/30

論文「哺乳類の新しい性決定の仕組みを発見―Y染色体とSry遺伝子が消失してもオスは消滅しない―」アマミトゲネズミ 


2022年11月29日

北海道大学
国立成育医療研究センター
東京工業大学
国立遺伝学研究所
沖縄大学

ポイント

●Y染色体とSry遺伝子なしにオスが生まれる哺乳類の新しい性決定メカニズムを世界で初めて発見。
●ヒトのY染色体が消えてしまっても、男性消滅を回避できる仕組みを明らかに。
●一般社会において、性の多様性の意義と重要性が科学的に理解されることに貢献。

概要

北海道大学大学院理学研究院の黒岩麻里教授らの研究グループは、Y染色体とSry遺伝子をもたないアマミトゲネズミ(Tokudaia osimensisという哺乳類種を対象に、世界で初めてSry遺伝子なしにオスが決定される仕組みを解明しました。

ヒトを含む哺乳類のほとんど全ては、男性(オス)はY染色体をもち、Y染色体上のSry遺伝子により性が決定されます。ほんの少数の種において、Sry遺伝子がなくてもオスが生まれる例が報告されていますが、その性決定の仕組みはまったく明らかにされていませんでした。アマミトゲネズミは奄美大島のみに生息する日本の固有種で、国の天然記念物及び国内希少野生動植物種に指定されています。Y染色体が消失していることから、性染色体はX染色体1本のみをもつXO/XO型です。本種がY染色体をもたないことは、1970年代から知られていましたが、材料が希少であることから、長年にわたり研究が困難な状況にありました。研究グループは、保全生態調査、ゲノム解読、情報解析、ゲノム編集解析などを専門とする国内の研究者らの協力を得て、アマミトゲネズミのゲノム中の雌雄差を網羅的にスクリーニングし、唯一残されていた性差があるゲノム領域を特定しました。

性差のある領域が見つかったのは、1本のみ残されたX染色体ではなく、常染色体(3番染色体)上に存在するSox9遺伝子の上流でした。この領域では、17 kbの配列の重複をオスのみがヘテロでもつことが明らかになりました。重複配列を詳しく解析した結果、Enh14とよばれるエンハンサー配列が含まれることがわかりました。つまり、エンハンサーを含む配列が重複しているとオスに、重複していないとメスになることが予測されました。しかし、アマミトゲネミの生体材料を用いた研究は不可能であるため、アマミトゲネズミのエンハンサー重複配列をもつマウスをゲノム編集技術により作り出すことに成功しました。重複配列をもつマウス胚では、XXでありながら卵巣に精巣分化を引き起こす遺伝子発現が確認されました。この結果は、この重複配列が性決定に働き得ることを示すものです。

Sry遺伝子に依存しない哺乳類の性決定メカニズムの解明は、世界で初めてです。さらに、遺伝子そのものではなくエンハンサーという遺伝子調節領域により性が決定されるという発見も、大変珍しいものです。また、アマミトゲネズミでは常染色体が新しい性染色体へと進化していることが明らかになりました。このように、新しい性染色体が進化することを性染色体の転換(ターンオーバー)とよび、哺乳類における性染色体のターンオーバーはこれまでに報告がなく、これも世界で初めての発見です。以上のように、本研究は世界的にも大変インパクトの大きいものです。

なお、本研究成果は、20221128日(月)にThe Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS, 米国科学アカデミー紀要) 誌に掲載されました。

論文名:Turnover of mammal sex chromosomes in the Sry-deficient Amami spiny rat is due to male-specific upregulation of Sox9 (Sry遺伝子をもたないアマミトゲネズミでは、オス特異的なSox9遺伝子の転写制御を獲得することで性染色体の転換(ターンオーバー)が起きている)
URL:https://doi.org/10.1073/pnas.2211574119

詳細はこちら

2022/11/23

奄美大島大和村 アマミノクロウサギシンポジウム 2022年12月10日(土)13:30-

 大和村では、アマミノクロウサギの研究飼育施設(仮称)の建設を予定しています。
そこで、各スペシャリストから講演いただき、今後の保護対策のあり方や施設の役割、島っちゅとアマミノクロウサギとの関わり方を参加者のみなさんと一緒に考えたいと思います。

https://www.vill.yamato.lg.jp/kurousagi.html

 

プログラム
1.アマミノクロウサギの穴
奄美群島国立公園管理事務所・鈴木真理子氏

2.大陸から島で生き残ったアマミノクロウサギの生態と保全の今後
沖縄大学客員教授・山田文雄氏

3.農業被害を防ぎ、アマミノクロウサギと共に暮らす~侵入防止柵による棲み分け~
鹿児島大学准教授・高山耕二氏

4.アマミノクロウサギの傷病保護と飼育
鹿児島市平川動物公園学芸員・落合晋作氏

5.ロードキルを防ぎたい!アマミノクロウサギの視力を考える
東京農工大学教授・田中あかね氏

6.アマミノクロウサギ新たなる生態発見についてフィールドからの報告
写真家・浜田太氏

アマミノクロウサギシンポ

開催日時

  • 2022年12月10日(土曜日)13時00分~2022年12月10日(土曜日)18時00分

開場は12時30分

場所

名称

大和村防災センター2階ホール

住所

鹿児島県大島郡大和村思勝

ホームページ

大和村防災センター

募集人数

100名

Youtube配信有
大和村役場チャンネル
https://www.youtube.com/@user-xi3du6kz2e

 

2022/11/03

公開シンポジウム開催 「知りたい! ヤンバルクイナ保全の最前線」 2022年12月3日(土)ハイブリッド開催

 知りたい! ヤンバルクイナ保全の最前線
 2022年12月3日(土)13:00-16:20
 国頭村民ふれあいセンター・ホール(ハイブリッド開催)
 沖縄県国頭郡国頭村字辺土名112

オンライン配信をご希望の方は事前申込が必要です。
現地会場参加の場合は、申込不要
参加費無料

オンライン配信のお申し込みはこちらから
https://forms.gle/b5Ub6avHAB4kiHFg8
事前申込締切:2022年11月26日(土)

問い合わせ
env42101-contact@googlegroups.com

 ヤンバルクイナは沖縄のやんばる地域のみに生息する日本で唯一の飛べない鳥で、1981 年に発見されました。一時期は個体数が激減しましたが、マングース対策など生息域内での保全と、飼育下繁殖などの生息域外での保全の両輪で様々な保護対策を行った結果、生息数が回復しつつあります。2021 年には国頭村を含むやんばる地域が世界自然遺産に登録され、ヤンバルクイナは豊かな自然環境の象徴としても注目されています。


 私たちは昨年度から環境研究総合推進費の委託を受けて、ヤンバルクイナのゲノムやホルモンの情報を集めると共に、精子や卵子の保存条件を検討する研究を開始しました。本シンポジウムでは、野生下での研究と平行して進めている、こうした「生息域外保全」の最先端の取り組みをご紹介します。

 

 



2022/09/09

【論文】野外のイエネコとクマネズミから明らかになったトキソプラズマ感染のホットスポット —牛舎のネコ管理がカギ?—

原著論文

Okada S, Shoshi Y, Takashima Y, Sanjoba C, Watari Y, Miyashita T. (2022) Role of landscape context in Toxoplasma gondii infection of invasive definitive and intermediate hosts on a World Heritage Island. International Journal for Parasitology: Parasites and Wildlife 19: 96-104.
https://doi.org/10.1016/j.ijppaw.2022.08.010

 

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野外のイエネコとクマネズミから明らかになったトキソプラズマ感染のホットスポット ——牛舎のネコ管理がカギ?――

発表者
岡田 その (東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 大学院生(当時))
所司 悠希 (東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 大学院生)
高島 康弘 (岐阜大学応用生物科学部共同獣医学科 准教授)
三條場 千寿(東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻 助教)
亘 悠哉  (国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 主任研究員)
宮下 直  (東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 教授)

発表のポイント

  • 世界自然遺産に指定され多くの絶滅危惧種を有する奄美群島徳之島において、トキソプラズマ感染症のホットスポットを、野外のイエネコとクマネズミの抗体保有率の分布解析から明らかにしました。
  • イエネコとクマネズミともに、牛舎の戸数が多い景観で抗体保有率が高いこと、その背景には、両種の個体数密度が関与していることが推測されました。
  • 今後、多数の動物種から構成されるトキソプラズマの感染ネットワークを景観スケールで解明することで、絶滅危惧種の保全と人や家畜の健康維持を両立できる外来種管理が期待されます。

発表概要

 東京大学大学院農学生命科学研究科の宮下直教授、三條場千寿助教らは、森林総合研究所、岐阜大学との共同研究により、トキソプラズマの終宿主であるイエネコと中間宿主であるクマネズミの抗体保有状況を調べ、その分布に影響する環境要因を空間統計解析により探索しました。その結果、牛舎の戸数が多い景観で2種ともに感染リスクが高く、ホットスポットであることが判明しました。イエネコとクマネズミはともに捕食などを通して在来生物にインパクトを与えている侵略的外来種であることから、今回の成果は外来種管理と感染症のリスク管理の統合を可能にする新たな発見であり、多種系からなる感染ネットワーク研究への発展が期待されます。

発表内容

図1:トキソプラズマ抗体の陽性率およびOD値と周辺の牛舎戸数の関係
 イエネコ(左)では半径1km以内の牛舎密度、クマネズミ(右)では半径100m以内の牛舎密度を表す。図中のプロットはデータで、色が濃いほどサンプル数が多いことを示す。(拡大画像↗)


 現在、外来種は世界的に生物多様性を脅かす重要な要因の一つとなっています。わが国でもそうした例は多数ありますが、なかでも野生化したイエネコの問題が深刻化しています。イエネコは捕食により多くの在来生物を減少させており、特に島嶼部でその影響は顕著です。さらに、イエネコは人獣共通感染症の伝播の担い手でもあるため、人の健康への影響も懸念されています。トキソプラズマ原虫が引き起こすトキソプラズマ症はその代表です。トキソプラズマ原虫はネコ科動物を終宿主とし、ヒトを含むあらゆる温血性動物を中間宿主とします。感染により、妊婦の流産や、免疫力が低下した高齢者に重篤な症状を引き起こすことがあります。したがって、野生化したイエネコの管理を考えるうえでは、生物多様性への影響に加え、人獣共通感染症のリスク評価を行うことが必要です。
 これまで、トキソプラズマの感染状況の調査は、イエネコなどの哺乳類を対象に世界各地で行われてきました。しかし、地域スケールで終宿主と中間宿主の感染状況の空間分布を同時把握し、環境要因と紐づけるリスク評価はほとんど行われてきませんでした。感染率を高める環境要因を把握できれば、イエネコ管理や環境管理を重点的に行うべき場所が特定でき、トキソプラズマ感染症のリスクを低減できるはずです。
 本研究は、世界自然遺産に指定され、アマミノクロウサギなどの希少種が数多く生息する奄美群島の徳之島で行いました。徳之島では、イエネコによる希少種の捕食が問題になっていますが、私たちの先行研究により、イエネコのトキソプラズマの抗体保有率が47%にも達していることがわかりました。この島では肉牛生産のために多数の牛舎があり、その半数近くで野外にいるイエネコへの餌やりが行われています。本研究では、終宿主であるイエネコと代表的な中間宿主である外来種クマネズミを対象に、広範なサンプルを集めてトキソプラズマに対する抗体の保有率を推定し、感染のホットスポットを景観スケールから特定することを試みました。イエネコの血液サンプルは、徳之島の3町が実施しているネコ管理事業で捕獲された個体から、またクマネズミの血液サンプルは独自に行った捕獲調査により採取しました。トキソプラズマ原虫のタキゾイト(注1)を抗原として、ELISA法にて抗体保有率の検出・定量を行いました。イエネコ、クマネズミ共に陰性コントロールOD値(注2)をもとに閾値を決め、陽性率を算出しました。
 本研究では、抗体陽性率とOD値の2つの感染指標を対象に、一般化線形モデルを用いたモデル選択とモデル平均から、感染リスクに影響する環境要因を探索しました。その際、捕獲地点から距離が異なる様々な円形バッファー(注3)を発生させ、その範囲内の土地利用や牛舎戸数などの景観変数を算出しました。情報量基準(注4)によるモデル選択により、感染に影響する最適な空間スケールを推定したうえで、感染指標に影響する要因の強さを分析しました。
その結果、イエネコでは半径1kmの大スケールでの景観変数が、クマネズミでは半径100mの小スケールでの景観変数が、感染指標の値をよく説明していることがわかりました。空間スケールの違いは、イエネコとクマネズミの行動圏の広さと概ね合致していました。またイエネコ、クマネズミともに、上記スケールでの牛舎密度が高いほど感染指標が高くなることが判明し(図1)、牛舎が高密度な場所では両種とも陽性率が80%にも達することがわかりました。さらに、クマネズミの捕獲調査より、クマネズミの密度は、農地や林地、宅地周辺よりも牛舎周辺で高いこともわかりました。イエネコ密度は牛舎戸数が多い景観で高いという先行研究と併せて考えると、トキプラズマの終宿主、中間宿主がともに高密度である場所で感染サイクルが廻りやすく、感染のホットスポットになっていることが推察されました。
 本研究の結果から、トキソプラズマ感染症のリスク低減には、牛舎周辺でのネコとクマネズミの管理が推奨されます。従来、牛舎では毒蛇ハブの侵入防止のため、餌となるクマネズミの天敵とされるネコへの餌付けが頻繁に行われてきました。しかし、これはトキソプラズマ感染症のまん延という人へのリスクを高めるばかりか、飼育している牛への感染リスクも高めている可能性もあります。家畜伝染病予防法では、畜舎におけるネコ等の愛玩動物の飼育を禁じ、捕獲や飼料の適正管理によるネズミの管理を求めています。この制度の遵守が感染ホットスポットの解消につながると考えられます。また今後は、トキソプラズマ感染が家畜のウシやヤギ、そして野生動物のイノシシやアマミノクロウサギなどにどの程度まん延しているかの調査が急務です。居住地から農地、森林までを包含する景観スケールからトキソプラズマの感染ネットワークの構造が解明されれば、絶滅危惧種の保全と人や家畜の健康維持を両立できる外来種管理が可能になると考えています。
 本研究は、科研費挑戦的萌芽(課題番号:1K19868)、および(独)環境再生保全機構環境研究総合推進費(課題番号:JPMEERF20184004)」の支援により実施されました。

発表雑誌

雑誌名
International Journal for Parasitology: Parasites and Wildlife
論文タイトル
Role of landscape context in Toxoplasma gondii infection of invasive definitive and intermediate hosts on a World Heritage island
著者
Sono Okada, Yuki Shoshi, Yasuhiro Takashima, Chizu Sanjoba, Yuya Watari, Tadashi Miyashita*
DOI番号
10.1016/j.ijppaw.2022.08.010

問い合わせ先

東京大学大学院農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 生物多様性科学研究室
教授 宮下 直(みやした ただし)
Tel/Fax:03-5841-7544
E-mail:tmiya<アット>es.a.u-tokyo.ac.jp  <アット>を@に変えてください。

用語解説

  • 注1 タキゾイト
     宿主内に侵入した際の活発に増殖するトキソプラズマ原虫の形態
  • 注2 OD値
     光学濃度(Optical Density)
  • 注3 円形バッファー
     地図上のある点を中心に発生させた一定距離の円内の領域
  • 注4 情報量基準
     モデル選択の際に使われるモデルの良し悪しを表す統計的指標

東大プレスリリース
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20220902-1.html

森林総研プレスリリース
https://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2022/20220902/index.html

2022/08/15

日本郵政特殊切手「世界遺産シリーズ<第14集>奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」発行日 2022年8月10日(水)

特殊切手「世界遺産シリーズ」は日本の世界遺産を題材としています。
第14集は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」を取り上げました。

84円郵便切手(シール式)

各地域固有の生物を、写実的なイラストで表現しています。

 

https://www.post.japanpost.jp/kitte/collection/archive/2022/0810_01/

2022/07/30

「猫に関する条例と動物への餌やり禁止に関する条例」一般財団法人地方自治研究機構

猫に関する条例と動物への餌やり禁止に関する条例

2022年7月27日更新

 http://www.rilg.or.jp/htdocs/img/reiki/006_wildcat.htm

 

 

 

 

【猫に関する条例その1-人と猫の共生】

【猫に関する条例その2-和歌山県の条例】

【猫に関する条例その3-希少野生生物保護のための条例】

【猫に関する条例その4-その他】

【餌やりの禁止その1―猫を含む動物】

【餌やりの禁止その2―カラス・ハト】

【餌やりの禁止・その3―猿】

【餌やりの禁止・その4―イノシシ】

【餌やりの禁止・その5―野生動物】

 

 

 

 

 

 

 

 

2022/07/08

【報道】朝日新聞社主催「豊かな自然をつなぐ~奄美・沖縄 世界自然遺産登録記念シンポジウム~」(開催2022年7月7日)

 朝日新聞社主催「豊かな自然をつなぐ~奄美・沖縄 世界自然遺産登録記念シンポジウム~」(開催2022年7月7日)

 
 
当日のシンポジウムはビデオで, 7月20日(水)12:00から8月31日まで配信.詳しくは上記URLに表示されると思います.
 
 
 
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ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界自然遺産に鹿児島県の奄美大島・徳之島、沖縄県の沖縄島北部のやんばる・西表島が登録されてから、まもなく1年。奄美・沖縄の世界自然遺産登録地は、イタジイなどの照葉樹林やヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギなど世界的にも希少な動植物が生息している生物多様性が豊かな地域です。

奄美・沖縄の登録により、国内の世界自然遺産は白神山地(青森・秋田両県)、屋久島(鹿児島県)、知床(北海道)、小笠原諸島(東京都)とあわせて計5地区となりました。
 
世界自然遺産の貴重な自然を紹介するとともに、国連のSDGs(持続可能な開発目標)の目標である生態系の保護や生物多様性の保全の理念に立ち、これらの自然をどのように守り、観光や教育にいかしていくかを考えます。

◆浜離宮朝日ホール小ホールで、7月7日(木)13時20分から開催。
(定員200人。会場参加はマスク、検温等の新型コロナ感染対策にご協力いただきます)。
◆シンポジウムの模様は7月20日(水)正午からオンデマンド配信します。
(定員なし。会場参加をした方を含めて、8月31日まで何度でもご覧いただけます)。


《出演者》
13:20~14:10
■第1部 特別対談「世界自然遺産とは。いかに守り、活かすかを考える」
・イルカさん シンガーソングライター。
東京生まれ。女子美術大学に在学中からフォークグループを結成、シュリークスを経て、74年ソロデビュー。 翌75年『なごり雪』が大ヒットし、シンガーとしての地位を確立。2021年に活動50周年を迎えた。絵本・エッセイの執筆や、母校である女子美術大学にて客員教授も務める。2004年からIUCN(国際自然保護連合)親善大使を務める。

・山極寿一さん (やまぎわ・じゅいち)総合地球環境学研究所所長。前京都大学総長。
1952年東京都生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。屋久島で野生ニホンザル、アフリカ各地で野生ゴリラの社会生態学的研究に従事。著書に『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』( 2020年、家の光協会)、『京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと』( 2021年、朝日新書)など。 

14:15~14:30
■第2部 映像で見る世界自然遺産登録地
<休憩15分>

14:45~15:55
■第3部 パネル討論「登録地の生物多様性の保全と持続可能な利用」
メッセージ:堀上勝さん(環境省自然環境計画課長)
 
<パネリスト>
・海津ゆりえさん(かいづ・ゆりえ) 文教大学国際学部教授
東京生まれ。農学博士。1986年立教大学理学部卒。地域計画シンクタンクを経て2007年より現職。1990年代初頭より、国内外におけるエコツーリズム研究と普及に携わる。主要なフィールドは西表島、奄美群島、ガラパゴス諸島、フィジー など。主な書籍に『エコツーリズムを学ぶ人のために』(世界思想社)、『日本エコツアーガイドブック』(岩波書店)等。

・中静透さん(なかしずか・とおる) 国立研究開発法人森林研究整備機構理事長
千葉大学卒。理学博士(大阪市立大学)。専門は森林生態学、生物多様性科学で、熱帯林および温帯林の動態と更新、林冠生物学、森林の持続的管理と生物多様性、気候変動の生態系影響などを研究。主な著書に「森のスケッチ」(東海大学出版会)、「生物多様性は復興にどんな役割を果たしたか」(昭和堂)など。世界遺産白神山地科学委員会の委員長も務める。

・末吉竹二郎さん(すえよし・たけじろう)公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン) 会長。国連環境計画(UNEP)金融イニシアチブ特別顧問。公益財団法人 イオン環境財団評議員
鹿児島県出身。東京大学を卒業後、1967 年に三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。 取締役NY支店長などを経て、日興アセットマネジメント副社長を務めた。主な著書に「地球温暖化講義」(東洋経済新報社)、「グリーン経済最前線」(共著、岩波新書)など。

コーディネーター:石井徹 朝日新聞編集委員
 
お問い合わせ 世界自然遺産シンポジウム事務局 amamiokinawa@jmcom.co.jp

主催 朝日新聞社

共催 鹿児島放送、沖縄タイムス社、琉球朝日放送

協賛 公益財団法人稲盛財団、公益財団法人イオン環境財団

協力 日本航空

後援 環境省、鹿児島県、沖縄県、鹿児島大学、琉球大学、公益財団法人日本自然保護協会、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン
 

2022/07/02

【報道】キャンプ場や山に潜む手ごわい「マダニ」と「ヤマビル」 記者も“絶叫”したかみつきの恐怖〈dot.〉

 

配信

 各地で次々と梅雨明けし、6月から厳しい暑さが連日続いている。その猛暑を逃れようと、夏休みに自然豊かなキャンプ場でのんびりと過ごす計画を立てている人もいるだろう。ところが、知らぬ間に恐ろしい生物が忍び寄り、気がついたときには悲鳴を上げる事態も起こりうる。「マダニ」と「ヤマビル」だ。この時期、活発に活動し、人間の皮膚に張りつき、血を吸う。特にマダニは特効薬のない「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を媒介することも問題になっている。対策などを専門家に取材した。 
 
(以下は,AERA dot. を見てください)
 
 マダニに関しては,これまで本サイトでも紹介しています.ご参考にしてください.

2022/06/15

【報道】奄美大島 世界遺産、野生化ヤギが脅かす「捕獲の意欲わかない」猟友会の事情

 「群れでどこにでも現れる」。自然写真家でガイドも務める奄美市名瀬の常田守さん(68)は、以前から山に入るたびにノヤギに遭遇していた。海沿いの崖地で多く見られるが、近年は山中でも姿を現す。「ノヤギは自然遺産も関係ない。夜も活動し、根こそぎ草を食べる。希少植物も食べられる」と危惧する。
(以下 略)

2022/06/08

【報道】兵庫県,農作業などで草むらを行き来していた80代女性がマダニ感染症「SFTS」に感染

 MBS NEWS
2022/6/8(水) 15:47配信

報道概要

兵庫県西端の上郡町に住む80代女性がマダニに刺され、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」と診断されたと兵庫県が発表.

上郡町に住む80代の女性は,2022年5月29日に食欲不振や脱力感などの症状があり、6月に病院を受診したところ足にマダニに刺された痕が見つかったという。

現在は入院中ですが、快方に向かっているという。 女性は農作業などで草むらを行き来するなどしていたという。

兵庫県でマダニによる感染症が確認されるのは今年初めて。 県は,マダニに刺されると最悪の場合死に至る可能性もあるとして,多く生息している草むらや藪などでは長袖・長ズボンを着用し肌の露出を少なくするよう呼びかけている.

関連情報

2022/06/03

【報道】マダニが媒介する感染症「SFTS」に要注意! 医療情報学教授が懸念

日刊ゲンダイDIGITAL
2022/6/3(金) 9:06配信 

掲載記事から紹介

 永田 宏/長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授


新型コロナがようやく落ち着いてきたが、その陰で地味に勢いを増している感染症がある。中でもマダニが媒介する新規感染症が、医療界で静かな注目を集めている。それが重症熱性血小板減少症候群(SFTS)だ。

 発生地は中国東北部。今世紀に入ってから、出血熱の症状を呈する患者が出始め、2011年に原因ウイルスが特定され、「SFTSウイルス」と呼ばれている。感染初期は、インフルエンザに似た症状が出るが、重症化すると血液中の血小板が急激に減少する。そのため皮下や消化器粘膜から出血しやすくなり、紫斑が現れたり下血したりする。さらに重症化すると、神経症状(意識障害、痙攣など)が出て、昏睡状態に陥り、死に至る。

日本では、12年に山口県で50代女性の感染が確認された。風邪の症状に加え、脇の下のリンパ節が腫れ、手足が脱力し、白血球と血小板が著しく減少していた。入院治療の甲斐なく、4日目(発症から7日目)に出血性ショックで死亡した。死後の検査でSFTSウイルスが発見され、診断が確定したのである。

これが日本初の患者だ。これを受けて、13年には4類感染症(全数報告義務)に指定された。その後、患者は増え続け、西日本一帯で毎年60人から100人、少しずつ増えながら推移している。しかも徐々に東に勢力を広げており、21年には千葉県で関東初の患者が確認された。中国における致死率は30%以上、日本国内でも20%前後と、かなり高い。

ウイルスを媒介するのは、フタトゲチマダニやタカサゴキララマダニなど、日本中に普通に生息しているマダニである。都会人はマダニなど見たことがないし、まして刺された経験はほとんどないだろう。布団やカーペットにすみついて、ハウスダストの原因となるダニとは違う、吸血性の大型ダニ(数ミリ~1センチ程度)である。ヒトの皮膚に長い針(正しくは顎)を突き刺し、そのままじっと張りついて、数日から1週間以上にわたって血を吸い続ける。満腹になると、離れてどこかに行ってしまう。その間、ヒトの方は痛みやかゆみをほとんど感じない。見つけても、手で引きはがせないほどしっかり張りついているため、皮膚科に行って、皮膚ごと切り取ってもらうしかない。

とはいえ、それらのマダニのSFTSウイルス保有率は数%に過ぎないとされている。だから刺されたからといって、直ちに病気を心配する必要はない。また感染しても、若くて健康なヒトは無症状ないし軽い風邪程度の軽症で済む。患者の大半は中高年や高齢者に限られる。

 しかし、感染した患者やペットからの2次感染があるので注意が必要だ。実際、SFTSに感染したイヌやネコを診察した獣医師が感染した、という事例もある。

「アビガン」が治療に有効との報告も

 治療薬はまだ開発されていないが、富山化学工業(現・富士フイルム富山化学)が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」が有効という報告がある。アビガンは新型コロナに効くかもしれないと臨床研究が行われてきたが、残念ながら有効性は立証されなかった。しかしSFTSに対しては、日本と中国で行われた予備的な治験で、致死率が半減したとされている。

感染を防ぐには、マダニに刺されないことだ。アウトドアの際には、できる限り長袖・長ズボンで肌の露出を避けるか、ディート入りの虫よけスプレーを使うなどの対策が必要だ。ペットにも、マダニよけの飲み薬を与えておこう。ペットが感染すればヒトにうつる心配がある。またペットの毛に取りついたマダニが帰宅後、飼い主や家族に寄生するケースもある。室内に入れる前にブラシをかけるなどして虫を落としておけば、安心である。

アウトドアに行かなくても用心に越したことはない。マダニはシカ、イノシシ、サルなどの野生動物に寄生して移動する。最近は大都市の市街地でも野生動物が頻繁に出没するようになってきた。そのため街中の公園や郊外の貸農園で、マダニに寄生される被害が増えてきている。  

マダニはSFTS以外にも怖い病気を持っているので、風呂に入ったときに鏡で全身をチェックするなどしたほうがいい。それらしいものが見つかったら、迷わず皮膚科に行くことをおすすめする。

2022/06/01

【報道】犬猫にチップ装着義務化 6月1日施行、飼い主特定容易に

報道概要
 ペットの犬や猫が迷子になったり、捨てられたりした際に、飼い主を特定しやすくするため、繁殖・販売業者に所有者情報を登録したマイクロチップの装着を義務づける改正動物愛護法が6月1日、施行された。安易な遺棄防止につながることも期待され、環境省は、繁殖・販売業者を経由してチップ装着が義務化される犬や猫は、年間約41万頭に上ると見込む。
  環境省によると、チップは長さ1センチ、直径2ミリほどの円筒形の電子器具。獣医師らが犬や猫の首の後ろ辺りに専用の注射器で埋め込む。15桁の識別番号が割り当てられ、読み取り機をかざすと、業者名や飼い主の名前などの情報がたどれる。
 
以下は参考
2022年6月1日から開始するマイクロチップ登録制度に関する飼い主の方向けQ&A
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip.html
2022年6月1日から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫について、マイクロチップの装着が義務化されました。つまり、ブリーダーやペットショップ等で購入した犬や猫にはマイクロチップが装着されており、飼い主になる際には、御自身の情報に変更する登録が必要となります。さらに、他者から犬や猫を譲り受けて御自身でマイクロチップを装着した場合には、飼い主の情報の登録が必要になります。
 本Q&Aは、2022年6月1日から始まる「犬と猫のマイクロチップ情報登録」制度に関する内容です。現在、民間事業者が個別に実施しているマイクロチップ情報登録制度とは異なりますので、御注意ください。
 
マイクロチップ装着等義務化に関する検討について
環境省自然環境局総務課動物愛護管理室
http://www.env.go.jp/council/14animal/mat57_6.pdf

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/revise_r01.html
5.マイクロチップの装着等
(1)マイクロチップの装着に係る義務(第39条の2関係)
 [一]
     犬猫等販売業者の義務
     犬猫等販売業者は、犬又は猫を取得したときは、当該犬又は猫を取得した日(生後90日以内の犬又は猫を取得した場合にあっては、生後90日を経過した日)から30日を経過する日(その日までに当該犬又は猫の譲渡しをする場合にあっては、その譲渡しの日)までに、当該犬又は猫にマイクロチップを装着しなければならないこととする。
 [二]
     飼い主の努力義務
     犬猫等販売業者以外の犬又は猫の所有者は、当該犬又は猫にマイクロチップを装着するよう努めるものとする。
(2)犬又は猫の登録(第39条の5及び第39条の7関係)
 [一]
     (1)によりその所有する犬又は猫にマイクロチップを装着した者は、当該犬又は猫について、環境大臣の登録を受けなければならないこととする。
 [二]
     狂犬病予防法の登録手続の特例
     犬の登録があった場合における狂犬病予防法の登録手続の特例を設ける。
(3)環境大臣は、その指定する者に、犬又は猫の登録の実施等に関する事務を行わせることができることとする。(第39条の10関係)



2022/05/30

【報道】世界自然遺産の島・西表にオオヒキガエル 特定外来生物2年ぶり捕穫 生態系に悪影響の恐れも(環境省)

西表島=竹富】環境省西表自然保護官事務所は2022年5月10日、竹富町西表島の県道で、特定外来生物、オオヒキガエルの雌の成体1匹を捕獲したと発表した。西表島でオオヒキガエルが捕獲されたのは2年ぶり。
(以下 略)

2022年05月10日

西表島におけるオオヒキガエルの捕獲について

2022年5月7日(土)20時15分頃、船浦地区を通る県道上で、特定外来生物「オオヒキガエル」Rhinella marina を捕獲したのでお知らせします。 他のオオヒキガエルも生息している可能性がありますので、姿を目撃したり、鳴き声を聞いたり、卵を発見した際には、西表自然保護官事務所までご連絡をお願いいたします。
 また、島外から搬入される資材等に紛れて侵入する可能性があるため、資材搬入の際には、オオヒキガエル等がいないか、十分にご確認をお願いいたします。 

西表島におけるオオヒキガエルの捕獲状況

 西表島においてオオヒキガエルが最後に確認されたのは、令和2年6月13日に上原港で捕獲されたメスの個体で、それ以来2年ぶりの捕獲となりました。2000年以降の捕獲状況は以下の通りです。

2000年以降のオオヒキガエル捕獲事例

件数 捕獲された地区
2000年 1件 大原
2001年 1件 大原
2002年 4件 大原3件、住吉1件
2003年~2005年 0件
2006年 1件 大原
2007年

1件

大原
2008年~2016年 0件
2017年 1件 吉見
2018年~2019年 0件
2020年 1件 上原
2021年 0件
2022年 1件 船浦

オオヒキガエルについて
 
オオヒキガエルは中南米原産の大型のカエルで、サトウキビ害虫駆除の目的で日本に移入され、各地で生態系に係る被害を引き起こしている侵略的外来種です。本種は、特定の食物に対する選好性がないため、多くの在来小動物に高い捕食圧を及ぼしていると考えられています。また、耳腺から強力な毒物を分泌し、幼生も毒を有していることから、イリオモテヤマネコをはじめ、カエル類を食物とするさまざまな在来捕食者への毒による悪影響が懸念されます。さらに、繁殖力が強いために在来カエル類を駆逐し生態的に置き換わってしまうおそれも指摘されています。環境省では「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称:外来生物法)」に基づく特定外来生物として、本種の飼育、保管、運搬等を禁止しています。
 
オオヒキガエルの特徴
 
オオヒキガエルは全長が8~15cm 程度と、西表島の在来カエル類より大きく、耳腺が目立ち、背中にある一面のイボイボが特徴です。オスは「ボボボボボ・・・・」と機械音のような鳴き声をし、夜間には街灯等の光に集まる虫を捕食するために明るい場所に出没します。
 
沖縄奄美自然環境事務所HP「オオヒキガエルとシロアゴガエルについて」
http://kyushu.env.go.jp/okinawa/wildlife/mat/m_2_2.html
 
オオヒキガエル from Wikipedia
 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%92%E3%82%AD%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AB
・日本で定着が確認されているのは小笠原諸島(父島、母島)、大東諸島(北大東島、南大東島)、八重山諸島(石垣島、西表島、鳩間島)などである[8][9]。
・導入の目的はサトウキビ畑の害虫駆除であり、戦前にハワイに移入された個体群が台湾経由で南大東島に持ち込まれたのが最初である。
・その後、この南大東島の個体群が1978年に石垣島の南部へ10匹程度が移入され、さらにその個体群が鳩間島へ導入された[8][9]。
・また、戦後のアメリカ占領下の小笠原諸島ではアメリカ軍によって父島へ1949年に移入され、1975年には父島から母島へ持ち込まれた[8][9]。
・西表島へは石垣島から運ばれる建築資材などとともに混入し、移動したと考えられている[9]。

2022/05/27

【報道】広がる「出血熱」、新たなウイルス発見も 待ち伏せるマダニの脅威


概要
人や野生動物の血を吸うマダニが媒介する感染症の脅威が増している。命に関わる病気もあり、最近も未知のウイルスが見つかった。野生動物の生息域拡大や、外来種の都市への進出によって、さらにリスクが高まる可能性が指摘されている。

(以下略,有料会員記事)

当サイトの参考1

当サイトの参考2


 

 

 

2022/05/26

【報道】天然記念物「ケナガネズミ」の死骸を確認 2匹、国頭村の路上(沖縄県)

 
概要
【沖縄県国頭村】2022年5月25日午前、沖縄県国頭村の県道2号の路上で、絶滅が危惧されている国指定天然記念物「ケナガネズミ」2頭の死亡個体が発見された.
 
死因は現時点で不明.今後、獣医師らが死因の調査を進める。
エサの一つであるイタジイの実が21年に豊作だったため、繁殖成績や生存率などが向上し、分布が拡大した可能性を指摘されている.(長嶺晃太朗)

世界遺産委員会からは,希少種のロードキル対策が求められています.

2022/05/22

【報道】ネコ・イヌから感染、「出血熱」ご注意 致死率2割超、昨年109人報告

 
概要
ネコやイヌから、人の致死率が2割を超える「出血熱」の一種の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染する人が出始めた。もとの感染経路はマダニが媒介していたが、新たな感染経路は,発症した動物の体液に触れたり、かまれたりしてうつったとみられる。死亡者も出ている。専門家は飼い主、獣医師らに注意を呼びかけている。
(以下 略)  
 
病原体
ブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルス

 感染経路
1.従来:マダニに人が噛まれて感染
2.新たな経路:感染したネコやイヌなどの動物の体液(ウィルスの含まれる血液,排泄物,涙,唾液) から人に感染
 
記事などからの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関する主な情報
2011年 中国で初特定
2013年 人への感染が初確認(山口県)
2021年年度 人の感染者数109人で過去最多(従来は西日本を中心,静岡県,千葉県でも確認,感染地域の拡大)
2017-2021年度 感染確認数 ネコ449頭,犬24頭
致死率:ネコ6割以上,イヌ3割以上,人2割以上 

感染予防の注意点
1.体調の悪いネコやイヌに,人は直接さわらない
2.野外で倒れている動物に,人は直接さわらない
3.ペットのネコやイヌが屋外に勝手に出てマダニに噛まれないように,ペットのネコやイヌは完全屋内飼養
4.ペットのネコやイヌにマダニが付着した場合は,動物病院で取り除いてもらう
5.人も,野外でマダニに噛まれないように注意する
6.野外では,マダニが増え拡大しつつある.これは寄主となる野生のシカやイノシシ(発症なし),外来種のアライグマやハクビシン,野生化・半野生化のノネコやノラネコなどの増加や分布拡大が原因.とくに,外来種のアライグマやハクビシンなど,野生化・半野生化のノネコやノラネコ,家ネズミなどは,人間の生活空間にも入り込んでくるため,マダニが庭などにも侵入するため,人は注意が必要
 
参考 
厚生労働省「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html

国立感染症研究所「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」 
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html

国立研究開発法人日本医療研究開発機構「マダニを介して発症するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の発病機構の鍵を発見―ウイルス感染の標的となる細胞を同定―
https://www.amed.go.jp/news/release_20200107.html
 
マダニが媒介する感染症SFTS、熊本での確認は今年初
朝日新聞デジタル 2022年5月4日 9時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ536SW4Q53TLVB002.html 
 
国立研究開発法人森林総合研究所など「マダニ媒介の感染症、全国で拡大中 人の社会にこぼれ出る病原体、「根本治療」の道は」
GLOBE+The Asahi Shinbun 2021.10.04
https://globe.asahi.com/article/14451744
・SFTSが発生している地域や、まだ発生していない地域で、野生動物の動向調査やマダニの採取が続けられている。
・これまでの研究では、和歌山県でSFTSに対する抗体を検査したところ、シカやアライグマ、ウサギ、アナグマ、イノシシからは、30%以上の高い陽性率が確認された。
・多発地域では、ヒトの感染と野生動物の陽性率が連動して上昇する傾向も見られた。またシカの個体群密度とマダニの密度には相関が認められている.

 

 

 

 参考(ダニからの感染症)

和歌山市感染症情報センター

主な症状
重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)
ダニに刺されてから6日~2週間程度で、原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)など様々な症状を引き起こします。重症化し、死亡することもあります。

日本紅斑熱・つつが虫病
ダニに刺されてから、日本紅斑熱は2~8日後に、つつが虫病は10~14日後に、高熱、発疹、刺し口(ダニに刺された部分は赤く腫れ、中心部がかさぶたになる)が特徴的な症状です。紅斑は高熱とともに四肢や体幹部に拡がっていきます。紅斑は痒くなったり、痛くなったりすることはありません。治療が遅れれば重症化や死亡する場合もあります。

ライム病
ダニに刺されてから、1~3週間後に刺された部分を中心に特徴的な遊走性の紅斑がみられます。また、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ様症状を伴うこともあります。症状が進むと病原体が全身性に拡がり、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が見られます。

マダニ媒介性の回帰熱
ダニに刺されてから、12~16 日程度(平均15 日)に 発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛、全身の倦怠感などの風邪のような症状が主で、時に、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)が現れます。


いずれの疾患も、症状には個人差があり、ダニに刺されたことに気がついていなかったり、刺し口が見つからなかったりする場合も多くあります。見た目だけでの診断が困難です。治療が遅れれば重症化や死亡する場合もありますので、早めに医療機関に相談しましょう。

受診時には、

  • ○月○日、野山に行った
  • ○月○日、草むらで作業した
  • あの時、ダニに刺されたかもしれない
など日付け、場所、発症前の行動(2週間程度)を伝えましょう。

 


2022/05/16

報道「ネコ、イヌからマダニ感染症 12件確認、死亡例も」/人に感染し死亡例も…一般家庭のイヌ2匹がマダニ媒介の“ウイルス感染症” 1匹は庭等で遊ばせて体調悪く 富山テレビ

人に感染し死亡例も…一般家庭のイヌ2匹がマダニ媒介の“ウイルス感染症” 1匹は庭等で遊ばせて体調悪く

配信

富山テレビ

https://news.yahoo.co.jp/articles/830b79532342e649862c128e960f8f9256999fac

 富山県は、マダニが媒介するウイルスによるイヌの感染症例が、県内で初めて確認されたと発表しました。 飼い主への感染は確認されていませんが、国内では人に感染し死亡例もあることから、県は注意を呼び掛けています。


 2021年83() 8:44配信 共同通信 

記事概要

・ネコやイヌなどのペットから人への「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」感染例が,少なくとも12件確認、うち1件は死亡していたことが,国立感染症研究所などの調査で判明。

・原因ウイルスを保有するマダニに刺されたペットがまず感染し、さらに人に広がったとみられる。

SFTSに感染したネコの事例は300件超に上ることも判明。

SFTS致死率が630と高いことで知られ、西日本から徐々に東日本へと確認地域が広がっている

・感染研の前田健・獣医科学部長は「SFTSの発生のうち、数%が動物から人への感染である可能性がある」と話した。

 

補足

SFTS発生の多くは,人が直接マダニ(ウィルス保有)に刺されることで感染

 

・ダニに刺されない予防

  • できるだけ草むらに入らない。
  • 野山に行く時は長そで、長ズボンなどできるだけ肌を露出しない。
  • 草の上に直接座ったり、寝転んだりしない。敷物を利用する。
  • 脱いだ上着やタオルは、不要意に地面や草の上に置かない。
  • 虫よけスプレーを活用する。
  • 帰宅後、すぐに入浴し、着替える。

・ネコやイヌなど感染予防

  •  散歩などでのダニ注意.
  • ペットが体調不良の際は、直ちに動物病院を受診する。
  • また、飼育犬、猫については、ノミ・ダニの駆虫薬を定期的に投与する。
  • SFTSを含めた動物由来感染症の感染を防ぐために、ペットとの過剰なふれあいは控える。
  • 野生動物は、どのような病原体を保有しているか分からないので、野生動物との接触は 避ける。
  • 野生動物(ノラネコやノネコなども)が,人間の生活圏に落とすダニにも注意する.

 

参考文献

厚生労働省「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について」

国立感染症研究所「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」

感染対策情報レター「重症熱性血小板減少症候群(SFTS):広がる分布とマダニ以外の感染経路

」2021.06.09

【報道】沖縄県西表島の老齢イリオモテヤマネコ個体がニワトリ小屋で捕獲 治療後森に放獣

 琉球新報

2022年5月14日14:09配信

解説と概要

絶滅危惧IA類(EN)の希少種イリオモテヤマネコPrionailurus bengalensis iriomotensisが,西表小中学校で飼育しているニワトリ小屋に侵入し保護され,治療後に森に放獣されたとのことです.この個体は,去年2021年4月に保護された老齢オス個体で,飼育ニワトリを採食に来たらしいと推測されています.
 
 野生動物と家畜とが近接して生息する自然環境では,野生動物はとくに「餌や繁殖(交尾相手)」を求めて,家畜に接近するため,飼育する施設や住居に侵入してきます,家畜飼育者はこのような事態が起きることや,家畜からの病気感染が起きることを,十分に気をつける必要があります.
 
 参考:これに関連して,下記の実態調査を行い報告書を作成しています.
 

----記事概要
環境省西表自然保護官事務所は,2022年4月21日に竹富町西表島において保護したイリオモテヤマネコを島内の森林で放獣したと発表。 
 
ヤマネコは2022年3月13日朝に島西部の「西表小中学校内のニワトリ飼育小屋」で捕獲,個体は高齢オス個体で、感染症により皮膚が荒れるなどの症状が見られたため、「NPO法人・どうぶつたちの病院沖縄」の獣医師らによる治療などを経て放獣された。 
 
この個体は、昨年2021年4月に島西部の干立集落で、衰弱しているのを保護されたヤマネコと同じ個体で,再度集落に来るかもしれないので,情報があれば環境省西表自然保護官事務所までを呼びかけている.



2022/05/15

【報道】沖縄県那覇市首里で増える外来トカゲ「グリーンアノ―ル」 わな増設し環境団体と住民が対策

 
小笠原諸島で増える外来トカゲのグリーンアノール Anolis carolinensis が,沖縄島南部(那覇市首里)でも定着し増えてきていて,駆除が行われているという報道です.

世界自然遺産登録地の沖縄島北部(やんばる3村)までの距離は離れていますが,非意図的・意図的に侵入のリスクはあります.対策と注意が必要です.
 
環境省
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list/L-ha-02.html
 
国立環境研究所 侵入生物データベース
 https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/30100.html
 
小笠原「グリーンアノール対策」
http://ogasawara-info.jp/pdf/panphlet/panphlet_kankyou9_5.pdf


2022/05/10

【報道】アマミヤマシギの調査保護のためのクラウドファンディング「アマミヤマシギ レディーフォー」呼びかけ

2022年5月9日 
 
概要
「NPO法人奄美野鳥の会」(鳥飼久裕会長)と「公益財団法人日本鳥類保護連盟」(東京・小宮輝之会長)が、国内希少野生動植物に指定されているアマミヤマシギ Scolopax mira の保全活動のためにクラウドファンディングを開始します.
 
期間は、「愛鳥週間」の始まる5月10日~6月30日まで。同連盟の藤井幹事務局長は「世界自然遺産登録のこの地にしか生息しない固有種を絶やさないために、協力してほしい」と呼び掛けている。
 
アマミヤマシギは奄美大島、徳之島、加計呂麻島だけでしか繁殖が確認されていない固有種。沖縄島北部(やんばる地域)でも生息が確認されているが、繁殖活動は不明。
 
鳥飼会長は「のろまでどんくさくて愛すべき野鳥が、果たして沖縄島まで渡っているのか。あるいは沖縄島で独自の繁殖をしているのか。その生態を解明したい」と話した。
 
目標金額は300万円。寄付金は3000円~30万円までの7コース(お礼品あり)。申し込み手順や詳細は、HP https://readyfor.jp/projects/jspb202205 または「アマミヤマシギ レディーフォー」で検索。

直接振り込みも可能で、問い合せは電話03―5378―5691、

メールwebmaster@jspb.org 日本鳥類保護連盟まで。

 

【報道】東京都心のカラスの生息数が対策後20年で1/3以下に減少

 読売新聞オンラインなど

2022年5月9日14:26配信

概要

東京都などがカラス対策を始めてから約20年で,生息数が3分の1以下に減少したと報道されています.生息数の推移から、ゴミの量の減少と関係すると考えられています.

東京都環境局の資料から,捕獲数の減少,苦情の減少も示されています. 

ニホンに繁殖するカラスは大半はハシブトガラスとハシボソガラスで,東京都心では主にハシブトガラスで,餌は果実や昆虫や小動物ですが,ゴミではマヨネーズやフライドポテトなどの油脂を多く含む食材も好みます.

 

 


 

東京都環境局「カラス対策」

https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/crow/index.html

更新日:2021年11月9日

東京都は、増えすぎたカラスから生じる様々な被害を防止するため、平成13年度から都市部を中心としたカラス対策に取り組んでいます。
令和2年度までの生息数調査結果と対策の成果についてお知らせします。

(生息数調査結果)
 ・都内約40か所における合計生息数が、平成13年度に比べ約70%減少
(対策成果)
 ・令和2年度に約5,100羽を捕獲し、累計捕獲数は約233,000羽
 ・都庁によせられた苦情・相談件数が、平成13年度に比べ約90%減少