2025/06/05

【論文】人獣共通感染症と外来種についての総説

【論文】 亘 悠哉. 2025. 人獣共通感染症リスクと侵略的外来種問題.日本生態学会誌.

https://doi.org/10.18960/seitai.2207

(open access) 

上記URLから論文PDFをダウンロードできます.ぜひご覧ください. 
  
おすすめ点 
人の最も身近な動物であるネコはさまざまな人獣共通感染症リスクに関わりますが,本総説では,SFTSとトキソプラズマの感染サイクルにおけるネコの役割について重点的に取りあげています.
また,人獣共通感染症対策の選択肢としての外来種対策の重要性,それを実現するための制度的課題,既存制度でもセクター間で連携して取り組まなければならない,という指摘をしています.
 
 
アブストラクト

人獣共通感染症の発生は増加しており、公衆衛生や社会経済、生物多様性の重大なリスクとなっている。人獣共通感染症の発生を促進する主な要因のひとつが外来種の侵入である。そのプロセスはおもに2つあり、ひとつは外来種の侵入に伴う病原体や病原体媒介生物(ベクター)の随伴移入により、新たな感染症リスクが生じるプロセス、もうひとつはもともと地域に潜在する病原体やベクターを増加・拡散させるプロセスである。しかしながら、これまで人獣共通感染症に主に対応してきた動物衛生や公衆衛生の分野においては、必ずしも外来種問題の関心が高くはなく、人獣共通感染症対策において外来種対策や生態学的な概念が取り入れられることはほとんどなかった。こうした知識ギャップを埋めるため、本総説では、これまで散発的に報告されてきた人獣共通感染症と外来種をキーワードとする研究事例を整理し、以下の3つの事例について紹介し、それぞれ外来種が感染サイクルの中で果たす役割やとりうる対策の方向性に整理した。

1)イエネコへの餌やりで深刻化するトキソプラズマ症リスク、

2)自然環境と人間生活圏をまたいだ重症熱性血小板減少症候群(SFTS)感染サイクルと外来哺乳類の役割、

3)国内外来ニホンジカの移入がもたらす人のマダニ刺咬リスク。

これらの事例を受けて、人獣共通感染症対策の新たな選択肢として外来種対策を追加する提言を行った。 

2025/06/04

【報道・論文】うれしいニュース、外来種のウシガエルを駆除したら、ヨセミテ固有種の亀が復活2025-06-02 08:00

 

【報道】うれしいニュース、外来種のウシガエルを駆除したら、ヨセミテ固有種の亀が復活

https://karapaia.com/archives/513998.html

(著) (編集)

公開:

アメリカ・カリフォルニア州の壮麗な自然を抱くヨセミテ国立公園。この世界遺産でもある名所に、かつては当たり前にいた在来種のブチイシガメが、数十年ぶりに復活の兆しを見せている。

 彼らの激減の原因でもあった外来種のウシガエルが駆逐されたことにより、カメの幼体が食べられずに成長するようになり、生息数の増加につながったのだ。

 

【論文】

Effects of invasive American bullfrogs and their removal on Northwestern pond turtles

Woodruff, Sidney M. , Grasso, Robert L. , Halstead, Brian J.  and Todd, Brian D.

https://doi.org/10.1016/j.biocon.2025.111090 

 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0006320725001272?via%3Dihub

2025/06/02

【報道】鹿児島県・奄美市で放送大学公開講座、クロウサギ農作物被害年々増加 樹木の中でなぜタンカン食害調査中 奄美新聞2025/06/02

 

鹿児島県・奄美市で放送大学公開講座、クロウサギ農作物被害年々増加 樹木の中でなぜタンカン食害調査中

配信

 

 https://news.yahoo.co.jp/articles/d92ee13ac72c0dc094f2575d139bfe975afd1d49

 

【概要】 

国の特別天然記念物であるアマミノクロウサギによる農作物被害。年々増加しており、特産果樹タンカン食害では「一番栄養がある」とされる皮の部分がかじられることで、幼木では枯れる被害が出ている。多くの樹木がある中、「なぜタンカンに食害を与えるか」について大学での調査研究が進められている。  1日に県立奄美図書館であった放送大学鹿児島学習センター(高津孝所長)の公開講座で、講師を務めた鹿児島大学農学部の香西(こうざい)直子准教授が報告した。香西氏は愛媛大で農学博士号を取得。2017年から鹿大に赴任しており、奄美でも調査研究を行っている。 

 

(詳細は上記URLをご覧ください) 

2025/06/01

【報道】「共生」を考える(連載)奄美新聞社 2025年5月26日,5月27日,6月1日

 

「共生」を考える 希少種による農作物被害の現場から 1 

2025年5月26日

https://amamishimbun.co.jp/2025/05/26/56305/

対策構築も課題多く
連載を始めるにあたり 河合渓(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター)

 

 

「共生」を考える 希少種による農作物被害の現場から 2 

2025年5月27日

https://amamishimbun.co.jp/2025/05/27/56318/ 

希少種保護の成功がもたらしたもの

農作物被害増加の背景 鈴木真理子(環境省奄美群島国立公園管理事務所)
 
 
 

「共生」を考える 希少種による農作物被害の現場から 3 

2025年6月1日

https://amamishimbun.co.jp/2025/06/01/56403/ 

ウサギごと囲い繁殖も
タンカン樹皮食害現地から㊤ 大海 昌平(果樹農家)