2021/06/22

情報・報道「千葉県南房総地域で2017年SFTS患者初事例-関東で初認」

国立感染症研究所(速報掲載日2021/6/22)

要約:

 千葉県南房総地域(日本紅斑熱やツツガムシ病の流行地)の70代男性が,2017年にダニによる日本紅斑熱(リケッチア症)と診断されたが,再検討の結果,SFTSであったと確認された.関東では感染の初事例となったが,潜在的にSFTS患者の存在が示唆された.

 

 SFTSウイルスは自然界での感染環が成立しており、ある一定以上の抗体保有率を有した動物が存在した時には、その地域でのSFTSウイルスの感染リスクが高まることが報告されている.

 

 千葉県ではシカ、イノシシ、外来種のアライグマやキョン等の野生動物からの血液検体採取を開始し、血清疫学調査からダニ媒介性感染症の発生リスクを評価する予定。また、SFTS流行地域ではマダニに刺される機会の多い農業・林業従事者のみならず、動物と触れ合う機会の多い狩猟従事者、獣医師等にもSFTSウイルス感染防止の啓発を行うことが重要としている.近年、イヌやネコといった愛玩動物からの直接感染を疑わせる事例も報告されている.

 

重症熱性血小板減少症候群(SFTS

SFTS最新状況.pdf (2020年10月)

 

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報道】マダニ感染症、関東で初確認 致死率630%、地域拡大

共同通信7/3(土) 10:02

要約・補足:

 致死率が630%と高く、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染例が、千葉県で確認されたことが3日、国立感染症研究所と千葉県衛生研究所の調査で分かった。(2011年中国で初報告,)2013年に国内で初めて報告されて以降、感染地域は宮崎県や山口県など西日本が中心だったが、関東地方で確認されるのは初めて。

 20213月には静岡県でも初確認されており(下記1, 2)、従来の想定よりも流行地域が広がっている恐れがある。厚生労働省や専門家は警戒を呼び掛けている。

 SFTSはウイルスを原因とする病気で、主に森や草むらでマダニにかまれて感染する。有効な治療薬やワクチンはない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f3075394b0e929e8096b04d3d513742c0ef06d7

http://www.tori-vet.jp/upload_photo/20210318090456_1_.pdf