2025/02/13

【報道】天井から伸びる“白い手”の正体は害獣?狂犬病になる恐れも…駆除業者が危険性を指摘 2/11(火) 11:32配信ABEMA TIMES

 

【報道】天井から伸びる“白い手”の正体は害獣?狂犬病になる恐れも…駆除業者が危険性を指摘

配信ABEMA TIMES

https://news.yahoo.co.jp/articles/56342c2881d2456429599c2097b7bfc3e62dcbbf 

 

東京都内、三鷹の住宅でまさかの出来事が起きた。部屋の天井から現れたのは、人の手のようなもの……、だがその正体は住居に侵入したアライグマだった。  東京都だけでも2023年の1年間で1300匹ものアライグマが捕獲されているという。

以下略,詳細は上記URLをご覧ください.

 

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以下はEditorの補足説明です.

アライグマはわが国の特定外来種に指定されています.各地で取組が行われていますが,わが国の全域に拡大してしまったため,完全排除(根絶)には相当の取組が必要です.

環境省パンフ

 https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_araiguma_shikoku.pdf

 環境省北海道

「地域からアライグマを排除するための手引き」

https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/racoon_hokkaido.pdf

 



2025/02/12

【論文】Cats Felis catus as a threat to bats worldwide: a review of the evidence Mammal Review 51: 323-337(2021)

【論文】Cats Felis catus as a threat to bats worldwide: a review of the evidence Mammal Review 51: 323-337(2021)

Malik OedinFabrice BresciaAlexandre MillonBrett P. MurphyPauline PalmasJohn C.Z. WoinarskiEric Vidal

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/mam.12240

 

Abstract

  1. Cats Felis catus, in all their forms (domestic, free-roaming/stray and feral), have been identified as a major global threat to biodiversity, especially birds and small mammals. However, there has been little previous consideration of the extent and impact of predation of bats by cats, or of whether specific characteristics make certain species of bats particularly vulnerable to predation by cats.
  2. We reviewed the impact of cats on bats, based on a collation of scientific literature and the International Union for Conservation of Nature (IUCN) Red List database. Our aim was to produce a synthesis of the extent to which cats prey upon and threaten bats. We also collated available data on cat diet, which provide information on predation rates of bats by cats.
  3. Few studies (n = 44) have identified bat species preyed upon or threatened by cats, with a disproportionate number of studies from islands. In these studies, 86 bat species (about 7% of the global extant tally) are reported as preyed upon or threatened by cats, and about one quarter of these species are listed as Near Threatened or threatened (IUCN categories Critically Endangered, Endangered, or Vulnerable). In IUCN Red List assessments, cats are more frequently mentioned as a threat to threatened or Near Threatened bat species than to non-threatened species (IUCN category Least Concern).
  4. In studies reporting on the incidence of bats in cat dietary samples (scats, stomachs and guts), the frequency of occurrence of bats in samples averaged 0.7 ± 2.1% (mean ± standard deviation; n = 102). Many studies had sample sizes that were too small to be likely to detect bats.
  5. All forms of cat are reported to kill bats, and such predation has been reported in all major terrestrial habitats. We conclude that predation by cats is an under-appreciated threat to the world’s bat species.

【概要】

ネコに捕食されるか,脅かされるコウモリ種を特定した研究(n = 44)は少なく、島嶼部の研究が多かった。 これらの研究では、86 種のコウモリ (世界の現存種の約 7%) がネコ科動物に捕食されるか,絶滅の危機に瀕していると報告されており、これらの種の約 4 分の 1 が準絶滅危惧種または絶滅危惧種 (IUCN の絶滅危惧 I、絶滅危惧 I、危急種) としてリストされている。

 IUCN レッド リストの評価では、ネコ科動物は絶滅危惧種または準絶滅危惧種のコウモリ科動物に対する脅威として、絶滅危惧種ではない種 (IUCN の軽度懸念種) に対する脅威よりも頻繁に言及されています。

ネコ科動物の餌分析 (糞、胃、腸) におけるコウモリが含まれていた報告では、サンプルにおけるコウモリの含有頻度は平均 0.7 ± 2.1% (平均 ± 標準偏差、n = 102) であった。多くの研究では、サンプルサイズが小さすぎてコウモリを検出できない可能性がある。 あらゆる種類のネコ科動物がコウモリを殺すことが報告されており、そのような捕食はすべての主要な陸域の生息地で報告されている。私たちは、ネコによる捕食が世界中のコウモリ類にとって過小評価されている脅威であると結論付けている。 

 

文献(関連,未整理)

Malik Oedin, Fabrice BresciaAlexandre MillonBrett P. MurphyPauline PalmasJohn C.Z. Woinarski, Eric Vidal. 2021. Cats Felis catus as a threat to bats worldwide: a review of the evidence. Mammal Review 51: 323-337.
https://doi.org/10.1111/mam.12240

https://dlnr.hawaii.gov/wildlife/files/2024/05/2021-Oedin-et-al-Cats-as-a-threat-to-bats-worldwide.pdf


Rana O. S. Khayat, Robyn A. Grant, Hazel Ryan, Louise M. Melling, Gary Dougill, David R. Killick, Kirsty J. Shaw
2020. Investigating cat predation as the cause of bat wing tears using forensic DNA analysis. Ecoloy and Evolution 10: 8368-8378.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ece3.6544


Cat predation of short-tailed bats (Mystacina tuberculata rhyocobia) in Rangataua Forest, Mount Ruapehu, Central North Island, New Zealand
 New Zealand Journal of Zoology 39(3):1-4(2012)
DOI:10.1080/03014223.2011.649770
 

H. Delpietro a, F. Konolsaisen b, N. Marchevsky a, G. Russo. Domestic cat predation on vampire bats (Desmodus rotundus) while foraging on goats, pigs, cows and human beings. Applied Animal Behaviour Science
Volume 39, Issue 2, February 1994, Pages 141-150
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/0168159194901341

 
Just hanging out? – Predation of cave dwelling bats (e.g. Natalus mexicanus) by Tropical Ratsnake (Pseudelaphe flavirufa) on Utila Island, Honduras
https://www.researchgate.net/publication/337731200_Just_hanging_out_-_Predation_of_cave_dwelling_bats_eg_Natalus_mexicanus_by_Tropical_Ratsnake_Pseudelaphe_flavirufa_on_Utila_Island_Honduras

 

【報道】室内飼いの猫が“野良猫”になったらどれぐらい生きられる? 獣医師に聞いた 2/12(水) 12:00配信ねこのきもち

 【報道】室内飼いの猫が“野良猫”になったらどれぐらい生きられる? 獣医師に聞いた  

2025/2/12(水) 12:00配信ねこのきもちWeb Magazin

 

室内で暮らすネコが脱走してしまったら、外の世界で生きていくことはできるか? 

室内飼いのネコが“野良ネコ”として生活できるのかについて,「ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生」の記事の概要を紹介します.

 

(詳細はURLをご覧ください)

https://news.yahoo.co.jp/articles/496c14f121ca0cbc0df85280b59427ea63baaae9

 

【エディターコメント】

以下のとおり,獣医師の先生もイエネコの室内飼養を推奨しています.ネコ自身にとっても健康や安全のためには室内飼養が推奨されます.

 

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Q. 室内飼いの猫は“野良猫”として生活できる?

A. “野良猫”として生活することは難しい。

狩りや危険への対処能力、食料確保や縄張り争いに適応できない。

 

Q. 室内飼いのネコが“野良ネコ”になった場合何年くらい生きられる?

 A. 屋外の過酷な環境や病気、交通事故などで、“早ければ数日”というのも可能性も。

 

Q. 万が一愛猫が脱走してしまったときはどうすればいい?

A. 近所から探し始める


Q. 愛猫のための脱走対策とは?

A. 物理的バリアー設置,室内で遊べ楽しめる工夫をする。

 

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)

 取材・文/長谷部サチ 

 ※記事の内容は2024年12月時点の情報です。 

 

 
写真は本ブログのEditorが撮影した写真
(奄美市の市内の駐車場で2025/02/09 20:00ごろ撮影.島内最大の歓楽街の駐車場を通り過ぎようとしたら,車の下から急に2-3頭があらわれ,総勢5-6頭が湧き出してきた) 

 

 

 

2025/01/27

【報道】奄美大島のマングース根絶、「無謀」な事業をどう成し遂げたのか NATIONAL GEOGRAPHIC 2025/01/26

 【報道】奄美大島のマングース根絶、「無謀」な事業をどう成し遂げたのか

多難だった道のりと外来生物問題のこれから、2人のキーパーソンに聞いた

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/25/012200038/?ST=m_news

NATIONAL GEOGRAPHIC 2025.01.26

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 以下は概要(質問と主な回答,詳細はURLを見てください)

 

はじめに

2024年9月3日、東シナ海に浮かぶ鹿児島県奄美大島において、生態系に大きな被害をもたらしたフイリマングース(以下「マングース」)の根絶が宣言された。外来種の根絶事例は世界にいくつか存在するがいずれも小規模で、東京23区よりも広い奄美大島全島級は世界初だといわれる。猛毒のハブ駆除のためにわずか30頭程度のマングースが放たれてから、実に45年目の出来事。根絶に至るまでの多難な道のり、そして外来生物問題のこれからを2人のキーパーソンに語ってもらった。

「早くやめたら?」と言われ続けた(阿部愼太郎さん・環境省 奄美群島国立公園管理事務所)

質問

―阿部さんがマングース防除に取り組んだきっかけを教えてください。

―防除事業が始まった当時の反応はどのようなものだったのでしょう。

―そんな中、防除はどのように進められたのでしょう。

―世界で類を見ない成功を実現した今の気持ちを教えてください。

―今後の課題は。

答え

マングースの防除が進むにつれ、在来生物の数が回復している実感があります。ただ回復によって、在来種が交通事故に遭うケースも増えています。加えて、アマミノクロウサギによる農業被害なども増加しました。今後は在来種の保護に努めつつも、畑に入り込まないよう対策を施すなど、在来種との棲み分けを含めて共生のあり方をきちんと考えていかなければなりません。

取材者コメント

最後に問題提起として。マングースバスターズや探索犬は、訓練を積んだ外来種対策のプロたちです。にもかかわらず、防除事業が終わって給料を支払う財源がなくなったからといって解散してしまうのは、少し違う気がしています。県や市町村にも協力を求めて、1人でも多くのスタッフがプロとして次のステップに進めるような仕組みを考えていきたいですね。

 

2つの評価手法を「ゼロ」の根拠に(深澤圭太さん・国立環境研究所)

質問

―深澤さんはマングース防除事業への関わりが長いと伺いました。

―確信を得るに至ったエピソードがあれば教えてください。

―根絶宣言の背景にある、根絶確率はどのように導き出したものなのでしょう。

答え

マングースの生存は、2018年度に捕獲された1頭を最後に確認されていません。その後も約6年間、活動を続けながらゼロを積み上げた結果、根絶確率が十分に高まったと判断し根絶宣言に至りました。

―生存数がゼロになったとの判断が社会的になされて、根絶宣言が出されたわけですね。一方で、科学的に見ると確率がゼロになったわけではありません。

―それでも根絶宣言を出すに至りました。

―全国各地で外来種の問題が後を絶ちません。今回得られた教訓は他でどう生かせますか。

答え

マングースバスターズもマングースが嫌いなわけでは決してありませんし、わなを仕掛ければどうしても在来生物を混獲してしまいます。そういった意味で、実は心理的コストの非常に大きな事業でした。負担を軽減するには、なるべく短期間で終わらせることが望ましい。そのためには人も予算も集中的に投じる必要があるでしょう。

 

外来生物の防除は、必要があってやっていることです。私たちの事業でも、「外来種だから」という理由だけで取り組んでいる人はいません。必要性の判断根拠として重要になるのは、在来種や人間社会に与える影響です。例えば房総半島を中心に大きな問題となっている小型のシカ「キョン」による、在来植物への食害は非常に深刻だといわれていますよね。そういった悪影響についてしっかりと説明や対話を重ねていくことが、外来種対応においては重要だと今回の事業を通じて学ぶことができました。 


以上です.